【お金?夢?成長?】データから見る大学生の“本当の働く目的”
「あなたの働く目的は何ですか?」
そう聞かれたら貴方はなんと答えますか?
お金を稼ぐためなのか、自己成長のためなのか、はたまた夢のためでしょうか?
今の大学生が考える、働く目的は何なのか?その本音に迫ります。
(1)働く目的≒お金?
「あなたの働く目的は何ですか?」
いきなりそんな事聞かれてもすぐには答えづらいですよね...。
大学生、社会人ともなると、そういった問いを受けることが多々あります。そういった問いには、やっぱり多くの人が「お金を稼ぐため」と答えます。
しかし、その“お金”とは用途があり、あくまで“目的”を果たす為の仲介ツールである事に他なりません。
中には「多く持つことが自信や余裕につながる」といった声もありますが、お金で回る現代社会に属している以上、それを使わないという手はないはずです。
人々の多くが “働く目的”という問いに対し真っ先に“お金”を思い浮かべてしまうのは何故なのでしょうか、
その先にある本当の“働く目的”とは一体何なのでしょうか。
(2)今の大学生の特徴とは?
今回、大学生200名を対象に「働く目的に関するアンケート」を行いました。
働きたいと思うか?働く目的は?夢は?様々な質問を取り入れました。
これらのアンケート結果から次のような4つの特徴が見えてきたので以下でご紹介していきます。
①【お金】働く目的で“お金”を選んでいる人も幸せな生活を送るための手段として選んでいる
まずは、本コラムのメインテーマにあたる“働く目的”について直接的に問いかけてみました。
実際に「お金が欲しいため」という回答が圧倒的に多く、それに次いで「夢、目標のため」「自分の成長のため」という2項目がほぼ同列で並んでいる事が見て取れます。
しかし「自分の成長のため」という部分に関しては、この後に続く自由記述式の設問、より踏み込んだ問いの中で言及している回答は極めて少ないものでした。
Q.あなたが働きたいと思う理由はなんですか
「色々楽しむためにはお金が必要なのでその楽しみのために」
「お金が欲しいから」
「それがお金を稼ぐ方法だから、働くことで人との関わりを増やせるから」
「生活するのにお金が必要だから」
「働きたいと思う業種があるから」
「ビジネスマンに憧れているから」
「大物になるけん」
「達成感、やりがいを得たい。安定した生活をしたい」
「やりがいを感じていたい。お金を稼ぎたい」
このことから見ると、やはり目的の軸として主に“お金”と“夢”に重きをおいていることが分かります。
そもそも「働く目的は?」という問い自体が少々曖昧なものではありますが、やはり大多数の人がまずは“お金”の部分を目的の大前提に置いているようですね。
では、その大前提となる“お金”を彼らは何に充たいと考えているのでしょうか。それを示したのが次のグラフです。
ここで興味深いのは、「趣味や娯楽」という回答が「生活」よりも多くを占めているというところです。
今後更なる自立へと歩みを進める大学生世代にとって「安定した生活を送りたい」という思いを持つ事はセオリーだと言えますが、それを上回る票数を「趣味や娯楽」が得ています。
時間に余裕を作りやすい大学生であるが故の傾向といえばそれまでかも知れませんが、ここ数年世界を揺るがせ続けている新型コロナウイルスがかなり影響しているということも考慮しなければなりません。
このパンデミックの影響により、今の大学生世代は本来送れるはずであった日常や学校生活、部活、夢や目標のための活動が全くできなくなってしまっています。
そういったいわば“青春”を奪われた不満やもどかしさが、各々の嗜好に対する意識の高さに繋がっているということが考察できます。
つまり、初めの問いで直感的に「お金が欲しい」と回答した人であっても、その先にある楽しみや幸せな生活を明確に意識しているということがここで見えてきます。
②【夢・目標】目標や夢に対する自由度が高い、多様性がある
次は「これまでに夢を持ったことはありますか?また、現在目指している夢はありますか?」
という比較的簡単な問いを、はいorいいえの二択ベースに加えて任意での具体的な内容の記述欄を設けた上で投げかけてみました。
「はい」の割合は98%にも上り、ほとんどの人が夢を持った経験があることが分かります。そこに関しては想定し得る結果だと言えますが、ここでも1つ興味深い回答傾向を捉えることができました。
「はい」を選んだ回答者の多くが各々具体的に夢を記述してくれた中、そのどれもが重複していなかったのです。
Q.これまでに夢を持ったことはありますか?また、現在目指している夢はありますか?
「カフェを作りたい」
「教師」
「漫画、小説の編集者」
「経営コンサルタント」
「世の中の人に影響を与えられるようになる」
「結婚して家族を養う。」
「最近では夢は職業ではなく、在り方だと考えている。」
「笑顔で人生を終える」
いくつか回答を抽出してみました。
このように「夢」という問いに対し“職”として示す者と“生き方”として示す者で分かれており、“夢”に対する認識に二面性があるという事も同時に読み取ることができます。
とはいえ、そのどちらからも多様性や高い自由度が感じ取られます。
企業ブランドを重視しない仕事選びや場所や時間に囚われない働き方など、生き方の幅がより広がってきている今の大学生世代だからこそ、そういった多様な夢の置き方や豊富な選択肢に繋がっていると考えられます。
③【夢・目標】約半数が夢をベースで仕事を選んでいる
この2つのグラフは「これまでに夢を諦めた経験はあるか」(左)と「今目指している仕事とその夢に関連性はあるか」(右)を示したものになります。ここから分かるように、今の大学生の約半数が“夢”をベースに仕事選びをしており、そうでない人の2倍以上を占める割合となっています。
やはり、生きていく上で“夢”というものは重要な選択の基準となっており、行動に移すための大きな原動力になっていると考えられます。このことから、“夢”と“働く目的”には非常に親密な相互関係があると言えるのではないでしょうか。
④【自分の成長】働く目的で“自分の成長”を選んでいる人は働くことにやりがいを求める
最後に“働く目的”で「自分の成長のため」と答えた人に個人的に尋ねてみました。
Q.働く目的を「自分の成長のため」としたのはなぜですか?
「やりがいを感じて働きたい」
「スキルアップのため」
「活動の場が広がるから」
中でも“やりがい”と回答した人が多かったため、次のような質問を投げかけました。
Q.なぜ“やりがい”を感じたいのですか?
「頑張ろうと思えるから」
「自己肯定感が上がるから」
「淡々とこなす作業は向いていないから」
Q.どういうときに“やりがい”を感じるか?
「発見したことを次に活かせたとき」
「役に立てたとき」
「必要とされたとき」
「目標を達成したとき」
「自分の成長を感じた時」
このように、“やりがい”や“熱意”をもって働くために、スキルアップや自己成長をし、活動の場を広げたいという心理から来る回答だと考えられます。
1つの企業で働き続けるのではなく、副業やフリーランスといった様々な働き方がある現代だからこそ生まれてきた考え方なのではないでしょうか。
今の大学生には働く意味を模索しながら、どこでなら自分の能力を発揮できるのか、人の役に立てるのかと考える成長志向があるようです。
まとめ
今回の調査から、今の大学生の特徴として、
①働く目的で“お金”を選んでいる人も幸せな生活を送るための手段として選んでいる
②目標や夢に対する自由度が高い、多様性がある
③約半数が夢をベースに仕事を選んでいる
④働く目的で“自分の成長”を選んだ人は働くことに“やりがい”を求める
の4つが挙げられました。
「あなたの働く目的は何ですか?」
“目的”というものはそこへ向かうための道のりをよりはっきりと示してくれます。
一口に“お金のため”といっても、深く掘り下げてみるとやはり各々がその先にある未来を想像していることが今回見えてきました。
しかし、これだけ目的や夢を持っている人が多くいるにも関わらず、日本で仕事に熱意のある社員の割合は世界でも最下位クラスだと言われています。
その原因には
「今の仕事に不満がある」
「本当にやりたいことを仕事にできていない」
「夢を諦めてしまっている」
「お金を稼ぐことをばかり意識してどんな仕事でもいいと考えてしまっている」
といったことが挙げられるのではないでしょうか。
そういった、“なぜ働くのか”に対する意識を持ちづらい人々が少しでも活発且つ明確な目的を持って行動できるために、最後に4つのポイントをまとめてみました。よかったら参考にしてみてください!
①働く目的や夢を意識して仕事に取り組んでみる!
熱意を持って働くためにも働く目的や夢を少しだけでも意識してみれば、日々の仕事に更なる意味を見出せるのではないでしょうか。
②夢を仕事選びに活かしてみる!
いざ働くとなったときに仕事選びの軸になってくれるはずです。お金を稼げれば何でもいいという考えにならずに、何のためにお金を稼ぐのかまでを意識することができれば、仕事に対する熱意はより高いものとなるはずです。
③働きたくないと思っている人も目的や夢を持ってみる!
今の大学生は大企業、働き方などに囚われない多様な夢を持っています。だからこそ、「目的や夢に基づいた働きたくない理由」を考えてみるもの面白いのではないでしょうか。
④成長志向を絶やさない!
意味もなく働き続けることは仕事に対する熱意の低下に直接繋がります。どうしてここで働くのか?その意味を考えてみるのも良いかもしれませんね。
これらを踏まえれば、“働く目的”に対する考え方の幅もより広がってくるのではないでしょうか。
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