こんにちは!
皆さんは大学卒業後の進路をどのように考えていますか?
選択肢は大きく分けて2つです。
就職して社会に出る、もしくは大学院への進学です。
特に理系の場合は就職か進学か迷っている人も多いと思います。
大学院に進学する上で学費や研究内容は非常に重要です。
しかしそれ以上に考えなければならないのは、卒業後の進路です。
意義ある大学院進学にするためには、目先の2年間だけでなくその先も見据えて選択しなければなりません。
今回の記事では、それらを含めた大学院のメリットとデメリットを紹介していきます!
目次
大学院に行く人ってどれくらい?
大学院に進学を考えている人の多くは理系学生だと思います。
もちろん少なからず文系学生もいることでしょう。
そこで、今回は学部別に大学院への進学率を紹介します!
あなたの学校だけに留まらない、全大学の傾向を知ることによって考え方が変わるのではないでしょうか?
学部卒生の進路
やはり理学系や工学系、農学系の割合が多いですね。

全体で見てみると学部卒で就職する人の方が圧倒的に多いことが分かりますね。
あなたの大学と比較してみても良いでしょう。
修士卒生の進路
次に修士卒(大学院卒)の進路について見てみます。
いずれの学部も進学率(博士課程に進む人)は20%以下となっています。
学部卒の場合とは対照的に、文系学部の進学率が高いですね。
多くの大学院生は修士課程を修了した後に就職することが分かります。
これらを踏まえると理系の場合、大学院に進学するというのは極めて一般的な選択肢なのです。
周りに進学する人がいない場合や就職する人が少ないといった場合でも、流されることなく進路を選択していきましょう!
大学院卒だと収入は高いの?
大学院を卒業後の進路を考えた時、最初に気になるのは給与に関してではないでしょうか?
この頁では性別・年齢別に学部卒と院卒で給料に関して比較していきます。
初任給
大学院卒の平均初任給
男性:23万4000円 女性:23万2000円学部卒の平均初任給
男性:20万8000円 女性:20万4000円
男性の方が女性よりもやや高い傾向がありますがさほど大きな差ではありませんね。
初任給については基本的に大学院卒の方が2~3万ほど高く設定されている企業が多いです。
あなたの気になっている企業の募集要項にも記載があると思うのでチェックしてみると良いでしょう。
続いて見ていくのが月収の推移です。
月収
あくまで目安ですが、大学院卒の方が学部卒よりも1.10~1.15倍ほど高い給与を貰っています。
年収
年収となるとボーナスなどの加算要素が含まれるため一概には言えませんが以下の表のように推移すると言えます。
以上を見ていただけると分かるように大学院卒の方が生涯収入が高い傾向にあるのは間違いありません。
2年間の学費などを踏まえても、十分に回収することができます。
学費と年収という観点から見ると大学院に進学することはコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。
大学院生の就活スタイル
先ほどもお見せしたように、大学院を卒業する人の大半は博士課程には進まずに就職という道を選びます。
就職するにあたって基本的に避けて通れないのが「就活」ですよね。
大学院生の就職活動が学部生と違っているのか・有利不利はあるのかということをこの頁で考察したいと思います。
大学院卒の主な就職先
修士課程まで進むことによって研究・開発職や専門コンサルタントなど高度な技術・知識が求められる職種に就きやすいでしょう。
ちなみに2020年卒の大学院生が希望する企業ベスト10にはトヨタ自動車やパナソニック、ソニーといった日本を代表するメーカーが名を連ねています。
※青枠:メーカー企業(研究・開発のために院生の需要が高い傾向がある)
以下に2017年度の分野別・研究職社員数のグラフをお見せします。
続いて、2017年度 大学などにおける分野別研究者数のグラフになります。
これらから読み取れる通り、研究者として企業に就職する場合は工学系もしくは理学系が主となっています。
それと対照的に大学で研究者になる場合は医療・保健学科が最も多く、次いで人文・社会系学科となっています。
したがって、研究・開発職として企業に就職する場合は工学系もしくは理学系であると需要は高いと言えます。
生物・農学系の分野で食品メーカーなど一定数の需要はあるので安心してください。
研究と就活の両立が大変
大学院生の本分は研究です。すなわち学部生と同様の就職活動を行うのは至難の業です。
したがって進学する前からある程度の就活計画を練っておくほうが賢明でしょう。
ここで、企業が新卒採用の際に大学院生に求める素質を3つ紹介します。
①根気強さや達成欲求
最も求められるのは研究に対してどれだけの熱量と計画性を持って取り組んだかという点です。②柔軟な発想
研究において難題に直面した際にどのように対処したか・もしくはクリエイティブな研究内容なども評価されます。
専門性を追求することも必要ですが、それ以外にも幅広い視野を持ちましょう。③専門分野の深い知識
これは意外かもしれませんね。
実は研究内容と仕事内容が相当一致していない限り、研究で得られた知識はあまり重視されないのです。
大学院に進学しこれらの要素を養うことができれば、きっと企業の目に留まり内定を得ることができるでしょう。
学部生と同じように何社も受けられるほどの時間がない場合がほとんどなので、その分、研究の合間を縫った自己分析や業界研究を徹底すると良いでしょう。
就活の抜け道? 推薦就職とは
主に理系の大学院卒を中心に学校もしくは担当の教授から推薦を受けて就職できることが多々あります。
この場合のメリットとしては、早くに内定を得ることができる点や専門性を活かせる職に就けるという点でしょう。
注意してほしいのは誰でも推薦を受けられるわけではないことや、推薦があれば100%内定を獲得できるわけではありません。
あくまで1つチャンスが増える程度の気持ちで臨んでください。
あなたの志望する研究室の先生が推薦枠を持っているかどうかを進学前に確認しておくと就活スケジュールも立てやすくなるでしょう。
ちなみに学科(教授)推薦が多い学科は機械や電気・電子、化学系などです。どれも社会的需要が高い学問領域ですね。
大学院への進学を迷ったら…
ここまで読んでみて、まだ学士で卒業するか院進学するか悩んでいる人に1つの判断基準を紹介します。
大学院に進学する3つの理由
最初に示した通り、全大学4年生の約20~30%は大学院に進学します。
その理由には様々ありますが大別すると3種に絞れます。
①研究がしたいため(研究職を目指す)
②キャリアアップするため(学歴ロンダリングや大学院卒という肩書き)
③特定の資格を取得するため(主には保健系や教育系の学部)
あなたの志望動機はどれに当てはまるでしょうか?
①か③に当てはまるならば積極的に進学を進めます。
ですが②の場合は1度立ち止まってみましょう。
自分の進路について迷ったときに行うべきは
「自己分析」です。
就活生だけがするもの というイメージがあるかもしれませんが、これをすることで将来のビジョンが明確になるのです。
自己分析をしたうえでもう一度、進学するか就職するか考え直しましょう。
自己分析のやり方については以下の記事を参考にするとよいでしょう。
大学院(研究室)を選ぶ3つの軸
大学院に進学する場合、今の大学でそのまま研究を続けるという選択肢と他大学の大学院に入学するという選択肢があります。
この時に注意してほしいのが、有名大学の大学院が良い大学院というわけではないことです。
確かに研究設備や費用面での環境は良いですが、あなた自身が満足のいく研究生活を過ごせる保証はありません。
ここで紹介したい、大学院(研究室)を選ぶ3つの軸は
①指導教授の実績
②研究室の雰囲気
③研究内容への強い興味
この3つです。
①について。研究職を目指す人にとってその分野において第一線で活躍している教授の元で教わるほうが社会的にも評価されます。
その先生が指導している学生数や発表した論文などを参考にして見極めましょう。
②について。どれだけ教授が立派で設備が整った研究室だとしても周囲に馴染めなければ全く楽しいものではありません
研究は1人で行うものでなく研究室全体でサポートし合いながら進めていくものです。
特に外部の大学院を考えている人は事前に研究室を訪問し、自分に合った雰囲気であるかを確認しておきましょう。
③について。研究テーマが本当に自分がやりたいものであるか、2年間モチベーションを保ち続けられるかよく考えて決める必要があります。
大学院生は学部生よりも幅広いテーマを選択できます。研究したことが将来の職に結び付くこともあるので慎重に選びましょう。
外部の大学院を目指す人だけでなく、今の研究室に満足していない人もこの2軸を基準に選んでいけば間違いはないでしょう!
まとめ
いかがだったでしょうか?
この記事では大学院に進学するメリットとデメリットを比較し、最終的な判断基準の例を紹介しました。
学部卒で就職するか、それとも進学するかハッキリしましたか?
将来のことなんて簡単に決められませんし、とても悩みますよね。
しかし迷っていてもしかたがありません。
まずは就活イベントに参加して会社を知ることをおススメします!
そのうえで自分にあった企業が見つかれば最高ですし、そうでなければ大学院に進学する気持ちも固まると思います。
以下におすすめの記事とイベントのリンクがあるのでぜひ活用してみてください!
〇進路に迷っている人はまず自己分析を行い自分の考えを明確にしましょう